「元祖」アンパンマンのことを知っていますか?

アンパンマンと言えば、幼稚園未満の子供からお年寄りまで、今やだれでも一度は見たことのあるキャラクターです。
丸いお顔はアンパンでできていて、顔を取り替えさえすれば何度でも蘇る。
誰かが泣いていたらすぐに飛んで行って、顔のアンパンをくれたり、力を貸してくれる。
みんな知ってる子どもたちのスーパースター。
そんな彼の前身、「元祖」アンパンマンをご存知ですか?

アンパンマンはただのおじさんだった

いま誰もが知っているアンパンマンと違い、元祖アンパンマンは空が飛べるだけの、ただのおじさんでした。
顔が丸くて、お腹もかなり出っ張った、本当にただのおじさんです。
その物語が読めるのは、故・やなせたかし先生の短編メルヘン集「十二の真珠」という本。
その十二番目に収録されているタイトルが「アンパンマン」。
空が飛べるおじさんは、餓えた人達にアンパンを配ることで世界を平和にしようとした人でした。
戦う力もなく、ただ空が飛べるだけ。そしてアンパンを配ることで人を助けようとした。
その人は決してスーパーヒーローではなく、とても普通のおじさんです。
このアンパンマンは悲しい結末を迎えます。
まさに愛と勇気だけを友人として生きた人という物語。
当時この作品は背景が重すぎ、子供には難解だという理由で様々な方面から批判が殺到したそうです。

アンパンマンを生んだのは

アンパンマンの生みの親は、前述した故・やなせたかし先生です。
やなせ先生は、なぜアンパンマンを生み出せたのでしょうか。
疑問は、アニメ「アンパンマン」の主題歌「アンパンマンのマーチ」を糸口に紐解かれます。

アンパンマンのマーチを作詞したやなせ先生は、モデルが自身の弟だと明かしています。

やなせ先生の弟、千尋さんは第二次世界大戦時に海軍特攻隊特殊潜航艇「回天」にてフィリピンに沈まれました。
その弟さんを想い、作詞された歌詞を思い出してください。特に「だから君はいくんだ」の辺りを。
ただ聞いていた時よりも切羽詰まった背景と、それによる悲哀までもが感じられないでしょうか?
やなせ先生自身も戦争で出征された経験をお持ちでした。
そう、戦争のやるせなさを味わったからこそ、「正義」とはなにかを真摯に考え、作り上げられたのがアンパンマンです。
声高な正義は嘘くさい。けれど餓えた人に食料を配るのは、どこへ行っても、誰に対しても正義だと。

みんなが知っているアンパンマンはスーパーヒーローです。
けれど彼は誰に対しても施し、自己を犠牲とし、時に敵にすら手を差し伸べます。
「元祖」アンパンマンから受け継がれたこの精神は、子どもたちに優しさとともに大事なことを教えてくれているはずです。
子どもに人気なアンパンマンだからこそ、そのストーリー展開は些か単調です。
繰り返して長く見続けると大人はきっと疲れてしまいます。
そんなときこの元祖アンパンマンの短編メルヘンや、弟さんの話を思い出してみてください。
きっと、繰り返されるその大事さに気付かされるはずです。

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