いじめはなくせると思いますか?ネットで話題作「傷だらけの悪魔」

「いじめ」に関する話題は、メディアを問わずいつでも深刻な問題として取り上げられるものです。
その中でも最近WEBコミックで話題になっている作品があります。
それが縦スクロール型WEBコミック「Comico」で毎週土曜日に更新されている「傷だらけの悪魔」です。

いじめる側と、いじめられる側の壁?

普通、「いじめ」を取り扱う作品では、気弱なだけのいい子が一方的にいじめられるという構図がほとんどですよね。
だからこそいじめる側に読者は嫌悪感を持ちますし、いじめられる側に胸を痛めて共感します。
けれどこの作品、困ったことに「いい子」が少ないのです!
なぜなら「いじめられる側」の主人公、葛西舞は、元「いじめっ子」。
そして「いじめる側」の黒幕である、小田切詩乃は元「いじめられっ子」。
物語はその「いじめ」のシーンから始まります。
東京のとある中学校で、舞を含めた三人組から「いじめ」と称するには手酷い仕打ちを受けている詩乃。
その頃は「玖村」の姓だった詩乃ですが、いじめがきっかけで不登校になり、転校。その際に苗字も「小田切」へ変わりました。
そして高校になり、親の都合で舞が転校した先こそ、かつて自分達がいじめていた詩乃のいる学校、しかも同じクラス!
最初は気付かなかった舞でしたが、いじめられていた詩乃がその顔を忘れているわけはありませんでした。
そこから舞の物語は急激な転落劇へと変わっていきます。
「いじめる側」と「いじめられる側」。強固にも見えるその壁は、一瞬で立場を反転させます。

なにが正義で、なにが悪なのか

転校初日から「詩乃をいじめていた子」として認識されてしまった舞。印象は最悪です。
そしてタイミングの悪いことに、舞はクラスで力を持っている女子グループの一人、静を意図せず傷つけてしまいます。
それ以降、クラスの全員が舞を「敵」と認識するようになります。
クラスの仲間を「かつていじめていた人間」であり、そして「別の仲間をも傷つけた人間」として。
なにも知らない人間からすると、確かに嫌悪感を持って然るべき第一印象になると思います。
しかしその後、舞を襲ういじめはじわじわとエスカレートしていきます。
ツイッターに投稿していた田舎(現在の住所)に対する愚痴を貼り出され、机に陰湿な落書きをされ、合宿ではかなり屈辱的なことも……!
はじめは各自の正義感から舞を疎外していたわけですが、はたしてこれは「正義」と言えるでしょうか?
「正義」のつもりで始めたことも容易く「悪」へと変わってしまう。その瞬間が描かれているようにも思えます。
そして大人になってこの作品を読むと、「大人がなにをすべきなのか」に驚くほど頭を悩ませます。
教師がこのいじめを知った時、この作品のコメント欄が「なんとかして!」と「なにもしないで!」というコメントに二分する結果になりました。
自分達が学生だった頃は明確に理解していたはずの「いじめに対する対処法」を、大人になるとすっかり判らなくなってしまっていることが驚愕でした。
確かにいじめは根の深い問題です。一筋縄で解決することなど到底無理だと思います。
けれどそれをリアルに考えさせてくれるのがこの作品であるように思います。
安直な「いい子」が少ないのも、感情移入なしに客観的に読むことができるようにという描き方の一つかもしれません。
「Comico」は無料アプリですし、毎週更新という展開の速さです。是非一度ご覧下さい。

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