じわじわと面白くなりそうな期待のWEBコミック「空想自治区」

WEBコミックというものをご存知でしょうか?その名の通り、ネットブラウザ上で読めるコミックのことです。
電子書籍とはまた違い、「本である状態が基本」なのではなく、「WEBで読むことを前提している」コミックを言います。おおよその場合無料で読むことができるので、既に利用したことがある人も多いでしょう。
その中で今回お勧めしたいのは、WEBコミックサイト「Comico」で連載中の「空想自治区」という作品です。

遅すぎる、とさえ思える?丁寧な展開

はっきり言って、この作品の展開はかなりゆっくりです。どれだけゆっくりかと言うと、1話だけ見ても話の概要が一切分からない。タイトルになっている名称すら出てこない。「え、1話これで終わり?」と思ってしまい、さらに先まで読んでから言えば「3話までの展開で通常1話くらいの展開だなぁ」。それくらいゆっくりとした作品です。
けれどこの丁寧さこそがこの作品の大事な根幹である「リアルさ」を支えていると思えます。現実世界ではそうそう急激に世界観や視野が変わることってないですよね?この作品の生み出している時間感覚は、そういったリアルさです。
Comicoに掲載されている公式WEBコミックは毎週更新されていくのですが、この作品に関しては数週分溜めて読むほうがストレスなく楽しめると思います。そしてそのほうが、じわじわと変わる空気を顕著に感じることができ、言い知れない「怖さ」を感じることもあるかもしれません。

優秀な人間だけで作り上げられる「架空」の「自治区」

法や正義を重んじる人間しか入ることの許されていない架空の国家、それが空想自治区です。
人の持つ良心と知性を最大限に伸ばすことを目的としたサイバー国家であり、そこは2年ごとの選挙による大統領制を導入されています。
ステータスはIQテストと社会貢献度によって上げることができ、その数値いかんで区長選、大統領選などに立候補することが可能となります。
この設定だけで、いかにこの作品の背景が作りこまれているのか分かって頂けるかと思います。
8話になって明かされるのですが、この空想自治区の本当の目的は「頭脳明晰、人格も優秀なエリートに育てること」。そして自治区で育てられた人間が現実世界で活躍し、そんな人間が増えれば世界は規律を守る「正しい人間」の社会へと静かな革命を遂げるはず。そういう理想を掲げた空想国家です。
そういう現実が訪れるとしたら、それこそ不安のない平和な世界が来るはずです。ですがこれは本当に理想とするべき世界でしょうか?
現在進んでいる20話の時点で、それは空恐ろしいもののように予感させてきています。誰にも場所を知られていない、誰にもバレていなかったはずの悪人が次々と逮捕されていく世界。しかもそれを成している人は、「空想自治区」を利用してその場所や所業の情報を得ているような描写がありました。
正義が成されるのは素晴らしいことです。しかし監視社会となるのならば、それは本当に安全で平和、安心できる世界なのでしょうか?
残念ながら単行本化などはされていませんが、これからの展開が非常に楽しみになる作品です。
スマートフォンから読みやすい縦長の構成、そして無料という利点もありますので、気になった人は是非一読ください。

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