ついに完結…!漫画版『新世紀エヴァンゲリオン』レビュー

今回紹介する作品は、18年という長期連載を終え、単行本最終巻14巻が発売したばかりの貞本義行による漫画作品『新世紀エヴァンゲリオン』です。

今回は、アニメ版と異なる結末で幕を閉じた漫画版最終巻についてネタバレありのレビューをしていきたいと思いますので、未読の方は注意です。

やはり起こってしまったサードインパクト

アニメ版の結末と同じく、漫画版でもサードインパクトが起こります。人類はLCLに還元され、地球は命の水で満たされます。残っているのは地球から放り出された碇シンジ、そして綾波レイ。

サードインパクトが起こり、悲しみも苦しみもない世界を望んだシンジの望んだ通りの世界ができあがります。そしてシンジ自身が「これは僕の望んだ世界じゃない」と自身の思いを真っ向から否定。これには綾波も面食らいます。

そしてなんやかんやあって人類補完計画が遂行された世界はなかったことになります(アニメ版のこれには諸説ありますが、漫画版では思いっきりレイが「元の世界に戻るのね」という言動をしているので人類補完計画が遂行された世界はシンジの一存によりなくなると考えていいと思います)。

傷つき、傷つけることがたくさんある、苦しみもたくさんある元の世界に戻る決意をあらわにしたシンジは綾波の手をもう一度しっかりと握ります。あの噴水の前でそうしたように。

旧劇場版版と異なる結末

旧劇場版の結末は、おなじみシンジとアスカが、人類補完計画後の世界にたった二人取り残されて泣きながらアスカの首を絞めるシンジ。
生死不明だったアスカがそれを見てただ一言「気持ち悪い」。間髪入れずに”終劇”の文字。

あんなに衝撃的で、かつ視聴者を置いてけぼりにしたエンディング、観たことありませんでした。

対して漫画版は、こぢんまりとした結末の印象を受けざるを得ませんでした。(旧劇場版の結末が意味不明かつ壮大すぎたので)

漫画版の最終回は、シンジが東京の高校を受験するために雪の降る中駅へ歩いているところからはじまります。
この時点で、今までシンジが生きていた世界と、この最終回の舞台となる世界が別の世界だと言うことが分かります。

シンジたちがエヴァに乗り守ろうとしていた日本には、セカンドインパクト以降冬がなかったからです。
東京へ向かう電車に乗ろうとホームに立つシンジを激励しにくる友人がいたりして、この世界のシンジはなんだかんだ楽しい中学生活を送っていたようです。

電車内では、漫画一巻冒頭と同じ「僕には 将来なりたいものなんて何もない」からはじまるシンジの語りがあります。
しかし冒頭と違うのはすこしだけ彼がポジティブな考え方に変わっているということ。
以前まで(というか別の世界の?)シンジの記憶はないようですが、彼が人間として成長していることが分かります。

ラッシュに巻き込まれながら東京へ到着するシンジ。
しかし人にもみくちゃにされ電車内から出てこられない女の子の手が見えたのでそれをつかんで引っ張り出してあげるとそこにいたのはアスカ。

どう見てもアスカ。
それを見てシンジは「君、どっかで会ったことない…?」と訊ねます。
この世界のシンジがアスカと会ったことがあるなんてことはないはずなのですが、なにか潜在意識とかそういうものがアスカを覚えているのでしょうか。よくわからないですね…。

対してアスカはシンジのことをまったく覚えていない、というか知らない様子。

シンジだけに意識の奥底にサードインパクトのあった世界の記憶が残っているのかもしれません。

しかし、世界各地にかつてシンジを乗せたエヴァ初号機とともに宇宙に飛び出したエヴァシリーズのような形をした”遺跡”が残っていることや、ラストシーンでシンジのカバンにかつてミサトがかけていたペンダントと同じ形のアクセサリーがかかっていたり(同じものなのでしょうか)から、ここがまるっきり別の世界というわけではないような気もします。
謎ですね。

なんにせよ、シンジが新しく作り替えた(のか?)新しい世界にはエヴァもなければ、使徒もいません。
この新しい世界で、どうかチルドレンたちが幸せに暮らせますように、と願うばかりですね。

番外編は新劇場版と繋がっている

巻末の番外編には驚かされましたね…。
もしこの番外編に登場する人物が、新劇場版に登場する真希波・マリ・イラストリアスと同一人物なのだとしたら、映画劇中で碇ゲンドウのことを「ゲンドウくん」と呼んでいた理由もなんとなく察せます。
しかし、ただでさえ謎の人物だったマリがこの漫画版番外編に登場することでさらに彼女に関して多くの謎が出てきたように思います。

とりあえず、新劇場版の最終回『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観ないことにはなにも分かりそうにありません。

考察の余地がまだまだ残されている本作、漫画が完結してもエヴァンゲリオンという作品はまだまだ続いていきそうですね。

関連記事

お気に入りの漫画のイッキ読み

不要な漫画の高額買取

2015新作アニメ

Twitter

Facebook

リンク集

最近の投稿