ハードボイルドぼっち飯漫画『孤独のグルメ』は人生のバイブル

今回紹介する漫画作品は『孤独のグルメ』。
もう説明不要でしょう。

誰もが名前を聞いたことがあると思います。もしまだ知らない、読んだことがないという方には是非おすすめしたい作品です。

グルメ漫画にありがちな「うまい!!」と叫びながら背景がキラキラするような描写や、官能的に身体をくねらせながら「おいし~い!!」と叫ぶなんだかエロいキャラも登場しません。

超・硬派なグルメ漫画です。
というかグルメ漫画なのかさえすこし怪しいところです。
しかし、読んで損はありません。
男女関係なく、読み終える頃には主人公・井之頭五郎のキャラクターに惚れていることでしょう…。

孤高の男・井之頭五郎

主人公である井之頭五郎は個人で輸入雑貨商を営む男性。
年齢は作中では明らかにされていませんが三十台後半か四十代前半といったところ。

仕事で全国を飛び回る彼が、どこか適当なところでメシでも食っていくか…と、ふらっと足を向けたお店でご飯を食べる描写が淡々と続く…という漫画です。

三十や四十のオッサンがただ淡々とメシを食うだけの漫画のなにが面白いんだ!と言いたい気持ちも分かります。
ここまで読んだだけでは『孤独のグルメ』がちっとも面白くない作品のように思います。
でもそうじゃないんです。

この作品に登場する主要人物は主人公である五郎だけ。
誰とも無駄な会話をせず、登場するセリフはほぼ独り言か五郎の心境を語るだけ。
この無駄のない構成。まさに孤独。

最大の魅力は、食事のシーンよりも五郎の独り語りだと思います。
たとえば、五郎が誰もいない平日昼間の焼肉店では5ページにわたってひたすら五郎が汗を流しながら肉を咀嚼する中で「はやくご飯こないかなぁ。焼肉と言ったら白い飯だろうが」とぼやいたり「あちゃあ、また野菜焦がしちゃった。どうも野菜を焼くのは苦手なんだよな」とドジっ子アピールをしてみたり(誰も見ていないのに)。

最終的には大粒の汗を流し、大量の肉とご飯をかき込みながら「うおォン、俺はまるで人間火力発電所だ」と。どういうことなのかよくわからないセリフも多々ありますが、その絵面のシュールさと、控えめではあるがたしかに美味しそうにご飯を食べる五郎の姿を見ていると、不思議と腹が減ってきます。

なんだかシュールなギャグ漫画のような紹介になっていますが、独りでモノを食べているときの五郎からにじみ出る哀愁、なかなか他の漫画では見られませんよ。

名言のオンパレード

漫画を語る上で外せないのが”名言”。
名言が多い漫画は数あれど、この『孤独のグルメ』ほど名言がバンバン出てくる漫画もそうないのではないのかと思います。名言が多いと言うより、”五郎が言うと名言になる”ようなセリフが多いような気もしますが。

たとえば、一番有名なところでこれ。
「モノを食べる時はね 誰にも邪魔されず 自由で なんというか 救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで……」
これは態度の悪い料理店の店長に対して五郎が言い放った言葉。
聞く耳持たない店長に、五郎はこのあとアームロックをかけます。

仕事が長引いた際、夜中に自分の部屋で「うーん 腹もペコちゃんだし夜食でも食って一息つくか」とつぶやいてみたり、カツサンドを食べながら「ソースの味って男のコだよな」と、なんだかとても伝わりづらい感想を漏らしてみたりとなかなかオチャメな一面もあり、読んでいるうちに不思議と五郎に好感を持ち始めますよ。必ず。

単行本、文庫版、新装版ともにすべて全一巻。必読書ですよ。まだ読んでいない方はどうぞ!

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