人気アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」。年齢制限はなぜないのか?

深夜放送であるにもかかわらず、アニメファンから絶大な人気を誇り現在二期が放送されている「PSYCHO-PASS サイコパス」。
主人公が公安の人間というだけあって、様々な推理、考察が入り乱れ、特に「攻殻機動隊」などの哲学的な見解を求めるアニメを好む層から絶大な支持を得ています。
しかしこの作品、一期からかなりの残酷、且つグロテスクな描写が多用されているのも確かなところ。
血を黒く描写したり影にしてぼかしたり、そういった表現を少しでも見せないように気を遣っているアニメが増えている昨今、サイコパスはそういった描写をとりません。
年齢制限をつけなくてもいいのか?という声も散見されるアニメですが、少々それについての考察をしてみましょう。

国家による管理は健全で完全かを問いかける

まず主人公である常守朱は公安局刑事課一係の刑事です。そしてこの世界は近未来であり、そこでは、あらゆる性格傾向や心理状態を数値として表す「シビュラシステム」が導入されています。
この通称「シビュラ」によって数値化された人間は、健全な人間と、犯罪に手を染める可能性のある人間「潜在犯」とに大別されます。
シビュラによって計測された数値が高いほど犯罪を犯す可能性、「犯罪係数」が高いとされ、その数値如何で隔離施設に収容、またはその場での即時処刑が許可されている世界です。

未知の事件を防ぐために犯罪を犯す可能性の高い者を隔離収容という点において、スティーブン・スピルバーグ監督の映画作品「マイノリティ・リポート」を連想する人も多いかもしれません。

しかし数字で管理されたこの世界観は、一見理想的な世界と見せかけてその実かなり歪みを生んでいることが細かに描写されています。
少数の犯罪実行者を未然に捕らえ、隔離することですべての人的事件を生まないはずの世界。にも拘らず、より凄惨な事件が起こり続けます。
そうです。数字で管理されるだけの社会では、その数字をどうにか誤魔化すことさえ出来てしまえば「健全」と見做されてしまうのです。
それがどんなに危険な思想を持っている人間であっても。

視聴者に善悪を問いかけるための全年齢視聴

この作品を見て、確かに影響を受ける人間はいるでしょう。けれどそれは、何百人に一人、何千人に一人でしょうか?
ほとんどの人はあまりにキツい描写は、物語の面白さとは別の場所で「グロい」「気持ち悪い」「怖い」と思っているはずです。
死とは本来怖いものです。古来から倦厭され、死に近いモノ、血や怪我、病などが疎まれてきたのもこれに由来します。
アニメや漫画、ゲームで多く描写されるようになってからエンターテイメントやスリルを手軽に提供する手段として用いられがちですが、このサイコパスはグロテスクに描写することでその本来の「怖さ」を訴えかけているとも考えられないでしょうか。
マスコミやインターネットの意見に左右されない、自身の中での絶対的な善悪。このアニメの根幹である「情報を絶対的に信頼する社会と、それを疑うごく限られた人間」というテーマに則り、それを揺さぶるための描写とあえての全年齢視聴ではないかと筆者は考えています。

とはいえ、アニメを見る権利があるのと同様に、見せない、見ないという選択肢を与えられているのが視聴者です。
「あ、これあかん」と思った人は、速やかに視聴を中止なさるのが良いかと思います。
でないと、まさに色相が濁りかねないですもんね!

関連記事

お気に入りの漫画のイッキ読み

不要な漫画の高額買取

2015新作アニメ

Twitter

Facebook

リンク集

最近の投稿