今だから読んでほしい、ただの不良マンガじゃない「特攻天女」

どんな世でも、一定の需要があるのがいわゆる「不良マンガ」。
最近では多少ファンタジーは入りますが「べるぜバブ」が頭に浮かぶ人もいるかと思いますが、それ以前にも「ROOKIES」「天上天下」「ビー・バップ・ハイスクール」「スケバン刑事」など、数えきれないほどのヒット作が挙げられます。
その中でも、ただの不良マンガの枠にとらわれない様々な問題を盛り込んで男女ともに人気を博した作品、「特攻天女」をご紹介します。

不良マンガには珍しい、レディースが主役

不良マンガというと咄嗟に思い浮かぶのはやはり男子が主役で喧嘩主体のイメージですが、こちらはなんと女子が主役。
しかも主人公の和泉祥はかなり小柄な中学二年生という設定です。
とは言っても不良マンガの主人公ですから、もちろんケンカ上等でかなり手も口も強いタイプ。ただし美形にはめっぽう弱くて惚れっぽく、正義感が強くて間違ったことや曲がったことは大嫌いという子です。
千葉最強レディース「夜桜会」の特攻隊長である彼女。その彼女に、関東圏の暴走族をまとめる「鬼面党」党首の高村大が一目惚れするところから物語は始まります。
物語の中心はこの祥と高村以外に、アキラと瑞希という少女、伊沢と遊佐という少年を主軸として展開します。
それぞれ異なった特殊な背景を持つキャラクター達が織り成す物語は、読者を「ただの不良マンガと称するには違和感のある」世界観へと引きずり込んでいきます。

今だから読んでほしい理由はここ!

この作品の読みごたえの理由は、様々な社会問題をも盛り込んでいるところにあります。
それは「いじめ」や「養育放棄」「虐待」だけに留まらず、現在メジャーな問題となってきつつある「ネットを介する規模の不明な事件」や、なかなか考える機会を得ない「他国の内戦」に至るまで網羅されています。
胸が痛くなるような展開も多く、もちろん上記のような問題を取り扱うからには、不良マンガにつきもののケンカシーンに留まらない流血描写も多いので、そういうものが苦手な人にはおススメできないと思います。
加害者の立場、そして被害者の立場から見た情景や心理も細かく描かれているので、キャラクターに感情移入しながら様々な問題について向き合う機会を得られるのもまた魅力の一つです。
ただし基本的には1話読みきりの姿勢でありながら、数話連続した中編、長編の物語も多いため読み始めるとなかなかページをめくる手が止まらなくなってしまうのが少し悩みどころではありますが、時間に余裕がある人には是非とも長編を一気に通して読み切って頂きたいところです。
また、恋愛事情を含めた複雑な人間関係にも注目。
週刊少年誌の中でも特に男性向けの傾向が強い「週刊少年チャンピオン」で連載していたとは思えぬ繊細な心理描写は、作者が女性であればこそとも言えます。
実際、連載当時に女子高校生だった人の中にはかなり入れ込んで読んでいた人も多かったようです。
フィクションでも実生活でも恋愛事情に多大な興味を惹かれる思春期の女子をも取り込む描写力と表現力は、今読んでもハラハラドキドキさせられます。

暗い事件がニュースを賑わすことの多い現在だからこそ改めて読んでみてほしい作品です。
Kindle版でも全30巻が好評発売中。
書籍としてはかなり嵩張ってしまう量ですが、電子書籍なら通勤、通学の時間に読み進めることができるので是非どうぞ!

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