宇宙の息遣いを感じる巨編『プラネテス』

今回紹介する漫画は『プラネテス』。名作と名高い本作ですが、どういうところが”名作”なのか、なるべくネタバレは避けつつ紹介していきたいと思います。

本作の舞台は基本的に2070年代の宇宙。
既に人々が宇宙でこれといった不自由もなく暮らせるようになった時代の話です。

宇宙に住まう人々

しかし、まだまだ『宇宙で長時間過ごすと地球に帰ってきたとき、体がなまっていて思うように動けない』だとか『宇宙には膨大な量の放射性物質が存在し、健康を害することがある』というデメリットもあり、人間にとって一番過ごしやすい環境は地球であるように思えます。

主人公であるハチマキ(星野八郎太)は宇宙に散らばる”デブリ”と呼ばれるゴミを回収する職業宇宙飛行士。自分だけの宇宙船を手に入れるため、コツコツと働いています。物語序盤ではあまり存在感がないので、最初はサブキャラクターのような印象を受けます。

漫画とは思えない”現実味”と魅力的なキャラクターたち

基本的には、主人公ハチマキが色んな人と触れ合い、いろんな事件に巻き込まれ、いろんなイザコザを経験しながら成長していく話なのですが、サブキャラクターたちも一人残らず魅力的。

時々サブキャラクターたちが話の主人公になり、そのキャラの生い立ちや過去のことが分かったりするのですが、誰が物語の主人公になってもおかしくないキャラクターとしての魅力を持っていて、キャラクターたちがそこに確かに生きているという実感を得られます。

それだけでこの作品にはなにか他の作品にはない”現実味”が生まれているような気がします。
むしろ、一番漫画的というか非現実的なキャラクターは主人公であるハチマキなのかもしれません。

一話ごとに感動!

『ドラえもん』を例に出せば分かりやすいでしょうか。
この作品、基本的に一話完結で話が進んでいきます。

しかし、たかが一話と侮るなかれ、その一話ごとに映画を一本凝縮したかのような高密度のストーリーが展開されます。詳しくは書けませんが、第一話の内容なんて普通の漫画作品だったら二、三巻使って描くような内容です。

かなりの密度でストーリーが詰め込まれていますが不思議と読み辛さは感じない。
上記したように、この作品の”現実味”が、まるで読者である自分もハチマキやその他のキャラクターと同じ視点からストーリーに没入させてくれるのです。

一話ごとに、ここまでクオリティの高い話をポンポン描けるのは本当にすごい…。思わず作者の頭の中を覗いてみたくなります。

ラストシーン

ラストシーンについてはなにを書いてもネタバレになってしまうような気がするので、これだけ書いておきます。
単行本最後の一話、それを読んでいる時あなたをおそらく「もうこの漫画読み終わっちゃうのか…もっとずっと読んでいたい」とそう思っていると思います(全員が、とは言いません。もちろんこの漫画を「つまらん」と言う人だっています)。

名残惜しさにページを繰る手が次第にゆっくりになって、ついにラストシーン。
ラストシーンのハチマキのセリフ。本当にすごいです。震えますよ。

単行本で全四巻と、かなり集めやすい巻数ですし、何度も何度も読み返したくなる作品です。
一気に買っても後悔はしませんよ!『プラネテス』、かなりおすすめです。是非。

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