漫画の新たな可能性を見よ。『おやすみプンプン』の解説

今回紹介するのは浅野いにおによる漫画作品『おやすみプンプン』です。
浅野いにおと聞くと『ソラニン』、最近連載が開始されたもので『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』等、漫画に詳しくない方でもそのタイトルは聞いたことがあるのではないしょうか?

かなり有名な作品を多く執筆している漫画家です。
氏の作品の中でもかなり異質な作品が本作『おやすみプンプン』です。
とても一筋縄ではいかないこの作品の魅力についてご紹介します。

主人公プンプンの人生

『おやすみプンプン』のストーリーは、主人公であるプン山プンプンの人生を追う形で進行していきます。
とある事情ですぐ名字が変わってしまいますが…。

この作品を読みはじめてまず目につくのは主人公の異様な姿。
彼は子供が10秒で描いたらくがきのような容姿をしています。
形容しづらいので、そこは画像検索かなにかで補完してもらえたら…。

そのプンプンの容姿の異常さを際立たせているのが、それ以外の人物はきちんと人間の形で描かれていて、背景も写実的。
プンプン以外のものはすべて普通なのです。

主人公だけが読者から見るとらくがきのようなマスコットのような姿に映る。
物語の中でその異様な容姿に誰もツッコまないところから、作中の人々にはプンプンが普通の人間の姿に見えているのでしょう。

このヒロインだけを異様な姿で描く手法が、後々効いてきます。
読んでみればわかります。

小学生、中学生のプンプンは人並みに恋をして、友人もいないわけではなくて、ちょいちょいサボりながら部活動を頑張って…と、いわゆる普通の学生なのですが、成長するにつれてすこしずつ彼の中のなにかが狂っていきます。

それをを取り巻く家庭環境は最悪としか形容できないほど荒んでいて、荒んだ性格の人間が育ってもなにひとつおかしくないような状態なのですが、プンプンは不良になるわけでもなく、ただ嫌なことを考えたくない一心で中学生活をすべて勉強に捧げることにして有名な進学校へ入学します。

しかし新しい環境、新しい友人、それらは主人公の狂い出したなにかを正常に戻してくれることはありませんでした。
そんな調子でどんどん狂っていくプンプンの人生の結末やいかに!?

“サブカルチャー”を牽引する作者

『おやすみプンプン』の作者であるこの浅野いにおという漫画家、現在では珍しくなくなったいわゆる”サブカル女子”・”サブカル男子”を育てた(生み出した?)漫画家と言っても過言ではないように思います。

氏の作中に登場するキャラクターのファッション等に影響を受けた知人があなたの亜周りにもいるのでは?
この『おやすみプンプン』に関しても、最後まで読んでから「この作品、ヒットしていいのだろうか…?」と考えさせられます。

読んで、毒にも薬にもならないような漫画は大ヒットしません。
この漫画が大ヒットしたということはやはり読者にとって毒か薬になったからなのでしょう。
毒が強すぎて、万人におすすめできる作品とは言えませんが…。

あまりに毒が強すぎる漫画と言うのも、ヒットしづらい傾向にあります。
あまりに人間の本質を突いたがために刺激的すぎる内容、写実的すぎる描写…等、どんな漫画でも読者を選んでしまうものですが、本作は不思議と多くの人を引きつける魅力があります。

作品の内容は読んでて不快になる人も少なくないと思います。それでも、プンプンのその奇特な姿が、妙にコミカルな描写が、重い内容の中に丁度いいバランスで入っているのでなんとか読める。そんな作品です。

「こういう漫画は好きじゃなかったけれど、おやすみプンプンは面白かった、なんとか読めた」という人も多いです。
物語が進むに連れてかなり壮絶な内容になっていきますが、とりあえず一巻読んでみてはいかがでしょう?

全13巻、完結済み。
一気読みはかなり精神にダメージを負いますが、休日などに一気読みするのもいいと思います。

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